「金曜日までに送ります」
「金曜日まで待ちます」
日本語では、どちらにも「まで」が出てきます。でも、英語では伝えたいことに合わせてbyとuntilを使い分けます。
I’ll send it by Friday.
金曜日までに送ります。
I’ll wait until Friday.
金曜日まで待ちます。
一つ目は「送る期限」、二つ目は「待つことが続く期間」です。身近な会話や仕事のやり取りを通して、二つの違いを整理しましょう。
1. byは「期限」、untilは「継続」
時間について使うときの基本は、次のとおりです。
・by:いつまでに実現・完了するか
・until:いつまで動作や状態が続くか
byは、その時点より遅くならないことを表します。
Please send me the file by 3 p.m.
午後3時までにファイルを送ってください。
午後2時に送っても構いません。3時は「送る期限」です。
一方、untilは、ある時点まで動作や状態が続くことを表します。
I’ll be at the café until 3 p.m.
午後3時までカフェにいます。
こちらは「3時までにカフェへ行く」ではなく、「3時までそこにいる」という意味です。
BBC Learning Englishの解説でも、untilは継続、byは期限に注目した表現として説明されています。
2. 同じ場面で比べてみよう
友達とカフェで待ち合わせる場面です。
A: What time will you get here?
何時に着きそう?
B: I’ll be there by 2 p.m.
午後2時までには着くよ。
A: Great. I can stay until 3 p.m.
よかった。私は午後3時までいられるよ。
Bが伝えているのは「遅くとも何時までに到着するか」。Aが伝えているのは「いつまで滞在できるか」です。
仕事でも、同じ考え方が使えます。
Could you review this by Thursday?
木曜日までに、これを確認していただけますか。
I’m working on another project until Wednesday, but I can review it on Thursday morning.
水曜日までは別の案件に取り組んでいますが、木曜日の午前中なら確認できます。
期限を示すbyと、続いている状況を示すuntilを使うことで、自分が対応できる範囲を具体的に伝えられます。
3. 動詞だけで決めず、「何を伝えたいか」で選ぶ
「sendならby」「waitならuntil」と組み合わせで覚えるのも役立ちます。ただし、動詞だけで機械的に決めないことが大切です。
次の二つは、どちらも自然な英語です。
I’ll be here by 5 p.m.
午後5時までにはここにいます。
→ 5時までには到着している、という意味。
I’ll be here until 5 p.m.
午後5時までここにいます。
→ 5時まで滞在している、という意味。
同じI’ll be hereでも、byとuntilで伝わる内容が変わります。
また、次のような表現にもbyを使います。
Dinner will be ready by 7 p.m.
夕食は午後7時までに用意できます。
「readyという状態だからuntil」ではありません。「7時までには準備が整う」という期限に注目しているのでbyです。
迷ったら、「その時までに実現する話? それとも、その時まで続く話?」と考えてみましょう。
4. not … untilは「その時まで〜しない」
untilが否定文に入ると、日本語にするときに少し注意が必要です。
I didn’t leave the office until 8 p.m.
午後8時になるまで会社を出ませんでした。
→ この文では、会社を出たのは午後8時だったと伝えています。
8時までは「会社を出ていない」状態が続いていた、と考えると理解しやすくなります。Cambridge Dictionaryのnot untilも、特定の時点や出来事より前には起こらないという意味を示しています。
次の二つも比べてみましょう。
I’ll send it by Friday.
金曜日までに送ります。
I won’t send it until Friday.
金曜日になるまでは送りません。
一つ目は、木曜日に送っても約束どおりです。二つ目は、金曜日より前には送らないと伝えています。ただし、金曜日の何時に送るかまでは決まりません。
一方、byを使った次の否定文は、別の意味です。
I didn’t finish it by 5 p.m.
午後5時までには終えられませんでした。
これは「5時という期限に間に合わなかった」ということ。実際に何時に終わったか、まだ終わっていないのかは、この文だけでは分かりません。
5. by Fridayは「金曜日の何時まで」?
byは、示した期限の時点を含めて「それより遅くならない」という意味です。例えばby 5 p.m.は「午後5時を期限として、それまでに」。必ず5時より前でなければならない、という意味ではありません。
Collins Dictionary・byの時間の用法
ただし、by Fridayだけでは、具体的な時刻までは決まりません。
相手は業務終了までを想定しているかもしれませんし、金曜日の会議で使いたいのかもしれません。「金曜日の23時59分まで大丈夫」と自己判断するのは避けたいところです。
必要なら、短く確認してみましょう。
What time on Friday do you need it?
金曜日の何時までに必要ですか。
Would 3 p.m. on Friday work for you?
金曜日の午後3時でよろしいでしょうか。
海外とのやり取りでは、時差にも注意します。
Please send it by 3 p.m. Japan Standard Time on Friday, October 30.
10月30日金曜日の日本標準時午後3時までに送ってください。
文法的に正しいだけでなく、相手と同じ期限を思い描けることが、仕事では大切です。
6. 場面に合わせて選んでみましょう
空欄にbyかuntilを入れてください。今回は、添えた日本語の意図に合う方を選びます。
① 早く送ってもよく、午後4時が締切です。
Please send the document ( ) 4 p.m.
② 正午までは、その場所に滞在します。
I’ll be here ( ) noon.
③ 午後8時になって初めて、メッセージに気づきました。
I didn’t notice your message ( ) 8 p.m.
④ 午前10時を迎える時点では、準備が整っている予定です。
I’ll be ready ( ) 10 a.m.
答えと考え方
① by
書類を送る期限です。
「午後4時までに書類を送ってください。」
② until
正午まで「ここにいる」状態が続きます。
「正午までここにいます。」
なお、byを入れた文も文法的には自然です。ただし「正午までにはここにいる」という到着の見込みに意味が変わり、今回の日本語の意図とは異なります。
③ until
午後8時まで気づかず、その時に気づいたという意味です。
④ by
準備が整う期限を表します。
「午前10時までには準備できます。」
まとめ:「期限」と「継続」で考える
・by:その時までに実現・完了する
・until:その時まで動作・状態が続く
・not … until:その時より前には起こらない
「まで」を見つけたら、すぐに英単語へ置き換えるのではなく、何を伝えたいかを一度考えてみてください。
「いつまでに送れるか」「いつまで待てるか」が伝わると、約束や予定のすり合わせがしやすくなります。小さな前置詞の違いが、日常でも仕事でも、行き違いを減らす助けになります。
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