「メールを送った」と英語で伝えたいとき、I sent the email. と I have sent the email. のどちらを使えばよいのでしょうか。
日本語では似た訳になりますが、英語では、過去の出来事として話すのか、今の状況につなげて話すのかで表現が変わります。
今回は、現在完了形の基本を整理します。最初から細かい使い分けを全部覚えなくても大丈夫です。まずは「形」と「今とのつながり」を押さえましょう。
1.現在完了形は「今を基準に、過去を振り返る」表現
現在完了形は、過去に起きたことや過去から続く状態を、今を基準にして伝えるときに使います。
- 資料を作り終えたので、今は渡せる。
- これまでに、その映画を見たことがある。
- 以前から今まで、同じ場所に住んでいる。
学校では「完了・結果」「経験」「継続」などに分けて習います。名前は違っても、「今につながる」という共通点があります。
なお、名前に「完了」と入っていますが、すべてが「終わった」という意味ではありません。今も続いていることにも使えます。
2.基本の形は have/has+過去分詞
主語+have/has+過去分詞
| 主語 | 基本の形 |
|---|---|
| I/you/we/they | have+過去分詞 |
| he/she/it など三人称単数 | has+過去分詞 |
I have finished the slides.
スライドを作り終えました。
She has finished the slides.
彼女はスライドを作り終えました。
ここでの have/has は、「持っている」という意味ではありません。過去分詞と組み合わせて、現在完了形を作る役割です。
「過去分詞」は「過去形」と同じとは限らない
過去分詞は、動詞の変化形の一つです。規則動詞では過去形と同じ -ed の形になりますが、不規則動詞では違う形になることもあります。
| 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|
| finish(終える) | finished | finished |
| write(書く) | wrote | written |
| see(見る) | saw | seen |
I have written the email.
メールを書き終えました。
write の過去分詞は written なので、I have wrote … とはしません。「have の後ろは過去形」と覚えないことが大切です。
過去形そのものを復習したい方は、規則動詞の過去形(-ed)の記事と、不規則動詞の過去形の記事も参考にしてください。過去分詞は、過去形とは別の欄として確認しましょう。
3.過去形との違いは、何に注目するか
次の2つを比べてみましょう。
I sent the email yesterday.
昨日、そのメールを送りました。
こちらは過去形です。「昨日送った」という、過去の出来事を伝えています。
I have sent the email.
そのメールは送ってあります。
こちらは現在完了形です。送信した行為を「今は送信済み」という状況につなげて伝えています。「あのメール、どうなった?」と聞かれたときにも使えます。
ただし、過去形なら現在と無関係、というわけではありません。過去形でも、今に影響する出来事は話せます。違いを考えるときは、「影響があるか」だけでなく、「過去のいつの話として伝えるか」「今の状況や今までの経験として伝えるか」に注目しましょう。
4.現在完了形の基本の使い方3つ
① 完了・結果:今は終わっている、今に結果が残っている
I have finished the slides. They are ready for tomorrow.
スライドを作り終えました。明日に向けて準備できています。
作り終えたことを、今の「準備ができている」という状況と結び付けています。
I have lost my ticket. I can’t find it.
チケットをなくしてしまいました。見つかりません。
こちらは、なくした結果、今もチケットが見つからない状況です。
② 経験:今までに、したことがある
I have visited Kyoto twice.
京都を2回訪れたことがあります。
いつ訪れたかではなく、「今までに2回ある」という経験を伝えています。twice は「2回」という意味です。
I have never tried surfing.
サーフィンをしたことがありません。
never は「一度も〜ない」。have と過去分詞の間に置くと、経験がないことを伝えられます。この形に、さらに not を加える必要はありません。
③ 継続:過去から今まで、状態が続いている
I have known Mika for five years.
ミカとは5年来の知り合いです。
5年前から今まで、知り合いである状態が続いています。「5年前に知っていた」という過去だけの話ではありません。
継続を表すときによく使うのが、for と since です。
- for+期間:for five years(5年間)
- since+始まりの時点:since 2021(2021年から)
I have lived in this town since 2021.
2021年からこの町に住んでいます。
過去のある時点から、今まで続いていることを表しています。
5.yesterday や last year と一緒に使える?
標準的な使い方では、出来事が起きた時を「終わった過去の時点」として示す場合、現在完了形ではなく過去形にします。
避けたい例:
I have visited Kyoto last year.
基本の形:
I visited Kyoto last year.
去年、京都を訪れました。
yesterday(昨日)、last year(去年)、two days ago(2日前)などは、終わった過去の時を示します。
一方、先ほどの since 2021 は「2021年に起きた」と限定する表現ではなく、「2021年から今まで」という範囲の始まりを示しています。そのため、現在完了形と一緒に使えます。
「過去の年が出てきたら全部だめ」ではなく、その時に起きた話なのか、そこから今まで続く話なのかで考えましょう。
6.「まだです」「もう確認した?」も言ってみよう
否定文では have/has の後ろに not を置きます。
I haven’t checked the file yet.
まだそのファイルを確認していません。
haven’t は have not の短縮形です。has not は hasn’t になります。否定文の yet は、ここでは「まだ」という意味です。
疑問文は have/has を主語の前に出します。
Have you checked the file yet?
もうそのファイルを確認しましたか?
Yes, I have.
はい、確認しました。
No, I haven’t.
いいえ、まだです。
このように、現在完了形は日常や仕事で「今どこまで終わっているか」を確認するときにも役立ちます。
補足:アメリカ英語では、こうした場面で過去形を使うこともあります。実際の会話に別の形が出てきても、すぐに間違いと決めつけず、まずはこの記事の基本形を押さえましょう。
7.確認問題:3問だけ練習しよう
かっこの中から、文に合う形を選んでください。
- She(have / has)finished the report.
彼女はそのレポートを書き終えました。 - I have(wrote / written)the message.
そのメッセージを書き終えました。 - We(visited / have visited)the museum yesterday.
私たちは昨日、その博物館を訪れました。
答えとポイント
- has:主語が she なので、has+過去分詞にします。
- written:have の後ろは過去分詞です。wrote は過去形です。
- visited:yesterday という、終わった過去の時を示しているので、過去形にします。
まとめ:まずは「形」と「今とのつながり」を押さえよう
- 現在完了形の基本は、have/has+過去分詞。
- 完了・結果、経験、継続を、今を基準に伝える。
- 過去分詞と過去形は、同じとは限らない。
- yesterday などで終わった過去の時を示すなら、基本は過去形。
最初は、今日の自分について1文作ってみましょう。「終えたこと」「今までに経験したこと」「今も続いていること」のどれか一つで十分です。
日本語の「〜した」だけで判断するのではなく、今の状況として何を伝えたいかを考えると、現在完了形を使う場面が少しずつ見えてきます。
参考資料
文法説明の確認に使用した資料です。この記事の英文例と練習問題は、説明に合わせて作成しています。
- British Council:Present perfect(文法リファレンス)
- British Council:Present perfect(B1–B2)
- Cambridge Dictionary:Present perfect or past simple?
資料確認日:2026年10月26日
ピンバック: 過去完了形とは?had+過去分詞と過去形・現在完了形の違い – 英語学習と仕事での活用